「ミドル脂臭って一体なに?」
「加齢臭とミドル脂臭の違いは?」
中高年のおじさんのニオイのイメージと言えば、真っ先に思い浮かぶのが加齢臭。
しかし、いま加齢臭と同じように、気をつけなければいけないニオイの一つに、ミドル脂臭というものがあります。
このミドル脂臭というのは、大手化粧品メーカーであるマンダムによって発見されたもの。
「ジアセチル」という物質により、ミドル脂臭が発生していることが分かりました。
普段、加齢臭対策をしてても、じつはミドル脂臭によって、ニオイを発している可能性もあります。
そこで、今回ミドル脂臭の実態と原因、そして消臭予防の対策に迫っていきましょう。
【男性も女性も】30代~40代が気をつけたいミドル脂臭の正体!
汗の臭い、加齢臭、そしてミドル脂臭が3つ目の体臭と呼ばれています。
汗の臭いや加齢臭に比べると、どうしてもまだミドル脂臭の認知は低く、さほど実態も対策も知られていませんよね。
そこでまずは実態を知り、その上で対策をおこなっていきます。
対策をおこなうことで、周囲に不快感を与えることなく、生活していくことが出来るでしょう。
なにが違うの?どこから?加齢臭とミドル脂臭の違い
加齢臭とミドル脂臭の大きな違いの一つに挙げられるのは、ニオイが発生する場所です。
加齢臭は年齢を重ねることによって、カラダ全体からニオイを発生させるもの。
ミドル脂臭はカラダ全体ではなく、後頭部から首筋にかけてニオイを発生させるのです。
- 加齢臭の発生は部位はカラダ全体・ミドル脂臭は後頭部から首筋
- 加齢臭の成分はノネナール・ミドル脂臭はジアセチル
- 加齢臭は40代から50代・ミドル脂臭は30代から40代
加齢臭の代表的な一例としてよく聞かれるのが、「お父さんの枕がクサイ」という言葉がありますよね。
じつはこのフレーズ、加齢臭ではなく、ミドル脂臭が原因だったのです。
そして、2つ目の違いは原因となる成分です。
加齢臭の原因となるのは「ノネナール」。ミドル脂臭の原因となるのが、「ジアセチル」です。
混同されがちな二つのニオイは成分自体も違うため、当然ニオイの質もまた違います。詳しいニオイについては後述します。
最後に対象となる年齢がちがう点が挙げられます。
加齢臭の対象年齢は、おもに40代から50代。
ミドル脂臭は比較的若い年代である、30代から40代にかけて起こりやすいでしょう。
最大の落とし穴!ニオイを自覚しにくい
前述のとおり、ミドル脂臭は後頭部から首筋にかけてニオイを発生させるために、ほとんどそのニオイを自分で感じ取ることが出来ません。
鼻と後頭部は正反対に位置するため、自分では気づきにくいのですが、逆に人にはニオイを与えやすいです。
- 自覚しにくい
- 脇などに比べてケアを怠りがち
それゆえ気づかぬうちにニオイを発していることが考えられるため、きちんとした対策も必要。
自覚がないにもかかわらず、周囲には感じ取られてしまうため、事態が深刻です。
また、とくに汗もかきやすい部分ですし、ワキや顔などに比べてニオイケアも怠りがちな部分ですよね。
加齢臭の100倍!ミドル脂臭はどんなニオイ?
ミドル脂臭のニオイを例える時によく用いられるのが、使い古した油のようなニオイ。
使い古した油のニオイは、独特な不快感がありますよね。
そして、何よりやっかいなのが、そのニオイの強さです。
口臭や足のニオイの原因となる成分よりも、少ない量で強いニオイを発することが特徴。
また、加齢臭よりも100倍ニオイが飛散しやすいために、周囲に不快なニオイを届ける範囲の広さと強さを併せ持つことも、見逃せない点です。
ニオイが発生するメカニズム
さらに詳しく
- まず、汗腺から汗が出て、そして皮脂腺から皮脂が分泌されます
- 肌にいる細菌が皮脂をエサにしながら成分を分解
- 分解することによって、中鎖脂肪酸を排出
- その一方で、細菌の一部であるブドウ球菌が汗の中の乳酸を分解
- 増殖することによって、ジアセチルを排出
- ジアセチルと中鎖脂肪酸が結合することにより、ミドル脂臭が発生
対策方法を知る前に、まずどのような過程で、ミドル脂臭が発生しているか知りましょう。
上記のような過程でミドル脂臭は発生します。
そこには体内の変化も関係しています。
20代に比べると、30代から40代になると、サラッとした脂がねっとりした脂に変化することが原因です。
女性が生理的に嫌うニオイ
ニオイ問題でもっとも厄介で避けなければいけないことは、ニオイによって人に不快感を与えて嫌われてしまうこと。
ミドル脂臭はその可能性が最も高いニオイのひとつです。
そもそも男性に比べて、女性は嗅覚が鋭いもの。
男性同士で過ごしていても、よっぽど強いニオイであれば別ですが、そこまでニオイに対して敏感になることは少ないです。
しかし、女性は嗅覚が鋭い分、ニオイに対しては敏感。
女性同士であればなおさら注意が必要ですよね。
さらにミドル脂臭はつわり臭とも呼ばれ、嗅ぐだけで強烈な不快感を覚えます。
もしミドル脂臭の対策を怠り、ニオイを発生させてしまえば、言わずもがなその結果は明白でしょう。
ミドル脂臭へのおすすめ対策・ケア方法
ミドル脂臭がいかにニオイが強く、そして広範囲に渡って影響を与えるものか、分かってもらえたでしょうか。
そして、ここから今度はきちんとした対策を行い、ミドル脂臭とは無縁の生活を送れるようになりましょう。
加齢臭対策と同じで、生活習慣の改善をはじめとした、いくつかの対策方法があります。
石鹸やシャンプーで汚れや脂をしっかり落とす
ココがポイント
- 指の腹を使って洗浄する
- シャンプーをしっかりと泡立てる
- 洗浄前と洗浄後のすすぎを十分におこなう
まずはじめに、後頭部から首筋に発生するミドル脂臭を、直接的に落とす方法です。
30代から40代になると自然と頭髪などの心配をすることも多くなりますよね。
それゆえ頭髪を洗浄することに、神経質になってしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし、頭皮の衛生上はもちろんのこと、ミドル脂臭対策としてもしっかりと汚れや脂を落としきることは重要です。
頭皮を洗う時は決して爪を立てたりせず、指の腹を使って丁寧に襟足部分から、頭頂に向かって洗浄していきましょう。
爪を立てずにしっかりと皮脂と汚れを落とす
ポイントはシャンプーをしっかりと泡立てること。
汚れが多いと泡立ちにくいです。ワックスなどの整髪料をつけていると泡立ちにくいのはそのせい。
しっかりと泡立てることで、きちんと洗浄を行うことが出来ます。
泡立てるためには、シャンプーをつける前にしっかりとお湯ですすいで汚れを落としておきましょう。
清潔な地肌を保つことは、ミドル脂臭の原因となる汗や脂を残していない証拠です。
これにより、原因となる成分を落とし、ニオイを抑えてくれるでしょう。
最後に忘れてはいけないのが、きちんと髪を乾かすこと。
髪だけでなく、地肌の水分も拭き取るところまでをきちんとおこないましょう。
正しいシャンプーの仕方については、こちらに詳しく書きました。
食生活を変えよう!生活習慣の改善
ココがポイント
- バランスの良い食事
- 迷ったときは和食中心の生活を意識
- ストレスと疲れをため込まない
加齢臭、わきが臭、汗のニオイ。
ニオイを改善する際に必ずと言っていいほど、必要となってくるのが、この生活習慣の改善です。
基本となるのが、第一に食事です。
脂っぽい料理や肉中心の生活は、ニオイの原因に直結します。
和食は究極の消臭剤と言われるように、和食中心の食生活に切り替えましょう。
極端に肉を控えると健康に影響を及ぼしますので、あくまで食べすぎない程度にすること。
また、野菜や果物なども取りながらバランスの良い食事を心掛けましょう。
抗酸化作用があり、皮脂の酸化を弱めます。アンチエイジングとしての美容効果もあります。
たまには自由気ままに!疲れやストレスをため込まない
次にストレスを溜めない環境を作ることです。
食生活が偏った人が、さらに仕事などでストレスを抱えることによって、ニオイの強さは増していきます。
ストレスは健康上も良くありませんが、ニオイにとっても大敵。
ストレスは知らず知らずのうちに、溜まっていくものですよね。
その日のストレスや疲れはその日のうちに、出来る限り解消しましょう。
趣味の時間に没頭してストレス解消するのも一つです。
中々時間が取れない場合は、湯船に使ったりウォーキングなどからの運動を少しでも始めてみると良いかもしれませんね。
今回のまとめ
ミドル脂臭は自覚がないために、余計に気づきにくく、気づかぬ内にニオイを発しているのが厄介なところ。
自覚がないから、ニオイがしてないから、と決めてしまうのは早計です。
自覚がないからこそ、他人事にならずに対策をしておきましょう。
ミドル脂臭が人に、特に女性に与える悪影響は測り知れません。
だからこそ、対策をして無駄になることはないはず。
せっかく自分自身が築き上げた印象が、ミドル脂臭によって、台無しになってしまうことは十分あり得るでしょう。
年齢の変化によって、見た目や肉体の変化もしていきますが、ニオイも変化します。
もし今の状況から変わりたいのであれば、何かを変えないといけません。
ミドル脂臭を抑えるためにも、対策をしないといけません。
わたしも30代を過ぎて、他人事にならずにしっかりと対策をしていきたいと、今回改めて感じました。
年齢を重ねるごとに増えるニオイのリスクを、マネジメントしていくことが今後の人へ与える印象を、人生をも大きく左右していくことが見て取れますね。
Good smellをともに目指していきましょう。
あなたの悩みがひとつ消えますように。最後まで読んでいただき有難うございました。