口臭、体臭、わきが臭、人にはさまざまなニオイがありますが、その中でもここ数年耳にするようになったのが、疲労臭(ひろうしゅう)。
自分の体臭には気をつかってるけど…『なぜか近づくとイヤな顔をされる』。じつはその原因は、疲労臭にあるかもしれません。
というのも、疲労臭はシャワーを浴びただけでおちない…強烈なニオイをだすため。放っておくと、きづかぬうちに職場や学校でクサい人になってしまいます。
いまや社会問題になっているスメルハラスメントも、疲労臭がひとつの原因。もはや他人事ではありませんよ。
まず今回は疲労臭の原因を知り、セルフチェックをおこないます。
そのうえで対策方法をおこなうことで、自分のだすニオイに自信をもてるようになるでしょう。
どんな臭い?疲労臭が発生するメカニズムや原因とは?
そもそも疲労臭とはなにか?文字通り疲れがでたときにするカラダのニオイのことです。
「疲れ」というのは、仕事などのカラダの疲労だけでなく、精神的なストレスによる疲労などもふくまれたものです。
- カラダの疲れ
- ストレスなどの心の疲れ
なので、ニオイと聞くと男性だけにおもわれがちですが、働く女性はもちろんのこと、ストレスの感じやすい環境にいれば性別は関係ありません。
加齢臭は年をとればダレでもでますが、疲労臭は疲労やストレスを感じていれば出るということ。
とくに現代社会はストレスがおおいと言われているので、若い男女にもおこりうるでしょう。
つぎになぜ疲労臭が発生するのか、そのメカニズムを見ていきます。
男性も女性も・汗からアンモニア臭が発生する
まず、カラダは疲れると体内のアンモニアの濃度が高まり、それが血液をめぐり、さいごには汗として放出される仕組みがあります。
放出されるといっても、普段はアンモニアが分解された状態。なので、本来汗はニオイにくいものです。
とはいえ、分解の機能がはたらかなくなると、分解されるはずのアンモニア臭が、分解されずに汗と皮膚ガスと一緒に出てしまうことに。
- 汗
- 皮膚ガス
- 分解されなかったアンモニア
汗と皮膚ガスの混ざったアンモニア臭の汗。想像しただけで不快なニオイですよね?
アンモニア臭は、鼻をツンと刺すような独特なニオイ。これを放っておけば、当然クサイ人になってしまいますよ。
しかし、仕事や生活をしている以上、ストレスや疲労をすくなくすることには限界があります。
とはいえ、きちんとした4つの対処法をまなぶことで、疲労臭への対策をカンタンにすることが出来ます。
正しい対策をすることで、接近しての会話や自分自身から発するニオイへの心配はなくなるでしょう。
【口臭・体臭・汗】セルフチェックしてみよう
- 疲労を溜め込んでいる
- 睡眠不足
- ストレスを感じる環境にいる
- 運動不足
- お酒が好き
- 肥満体型もしくは肥満気味
- 便秘気味
疲労臭の対策をする前に、自分自身の生活習慣を振り返りながら、セルフチェックをしてみましょう。
ニオイ対策をする前にたいせつなことは、現在の自分自身を知ることです。
さて、アナタはいくつ当てはまりましたか。上記は疲労臭を発生させやすい7つの生活習慣です。
疲労やストレスはもちろんのことなのですが、食生活は生活スタイルなどもおおきくかかわっていますよ。
生活習慣の乱れや悪化は注意すべき
寝不足になりがちだったり、お酒のつきあいというのは、年齢をかさねるごとに多くなりますよね。
負のサイクルというのは、じつはちょっとしたことがはじまり。
というのも、睡眠不足がかさなると疲れをとることができず、肝機能の低下がはじまります。お酒を飲む機会がおおければ、低下した肝機能へさらにアルコールによって追い打ちのダメージを与えるでしょう。
そして肝機能が低下すると、こんどは体内のアンモニアを分解機能も弱くなります。
肝機能の低下は疲労臭だけでなく、病気などもあわせて引き起こすのが怖いところ。。ぶっちゃけ負の連鎖しかないですよ。
睡眠不足→肝機能低下→お酒でさらにダメージ→アンモニア分解機能の低下→疲労臭の発生や病気のリスク
しかし、これだけでは終わりません。運動不足によって、カラダの老廃物を外にだす汗腺の衰えがはじまります。
汗臭いニオイの原因となるベトベトした汗質にかわります。また運動不足になれば、自然と肥満体型にもなりやすくなりますよね。
肥満になると汗をかきやすくなりますが、体内から出る汗はアンモニアを増やした状態のベトベトした最悪の汗。
たった一つの悪い習慣が、ここまで負の連鎖をおこします。たかが体臭対策かもしれませんが、されど体臭対策なのです。ぶっちゃけ死活問題ですよね。
【ストレス・アンモニア・生活習慣】疲労臭への4つの改善策
疲労臭対策はもはやエチケットやマナー。
疲労は知らず知らずのうちに溜まっていくもの。それにともないニオイも気づかぬうちに出ているので注意が必要ですよ。
疲労臭を発生させないようにするためには、4つの対策があります。
さっそく今日から実践していきましょう。
ストレス発散!疲労を溜め込みすぎない
ココがポイント
- 湯船に浸かって血行改善
- 7.8時間の睡眠時間をとる
- 就寝1時間前はつよい刺激をさける
これは基本中の基本ですね。疲労臭の原因は名前のとおり、いちばんの原因になるのは疲労そのものです。
疲労がでるのは当たり前ですが、ポイントは溜めこまないこと。
いくつかわたしが試したうえで、効果的だった方法を紹介するので参考にしてみてくださいね。
お風呂で血行の改善と老廃物の排出
1つ目は湯船に浸かること。
シャワーではなく湯船に浸かると、血行が改善し疲れも取れやすくなります。体内にたまった老廃物も排出しやすくなるので、汗やニオイの改善にもつながるでしょう。
また、お風呂に入ると汗をかくので、運動不足で衰えがちな汗腺を活発にする効果もありますよ。
忙しいとシャワーで済ませることもおおいですが、たまにでもお風呂にしっかりと浸かりましょう。
良質な睡眠は疲労回復の基本
2つ目は睡眠時間の確保ですが、それぞれの状況が異なるため、ムズカシイところ。とはいえ、抑えておくポイントは一緒です。
目安としては、7.8時間の睡眠時間が理想的ですが、ムズカシイ場合は睡眠の質を高めましょう。
- 7.8時間の睡眠
- 深い眠り
睡眠の質を高めるには、深い眠りにつくことが重要です。
まず、寝る1時間ほどまえから、パソコンやスマートフォンの使用を避けましょう。強い光の刺激は寝つきも悪くなり、さらに眠り自体も浅くなります。
なので、短時間しかとれない場合は睡眠の質だけは意識しましょう。
最初は慣れるまでたいへんなのですが、慣れてしまうと効果の大きさにクセになりますよ。ぜひ、実践してみてくださいね。
気分転換!ストレス発散の時間を作る
ココがポイント
- 週に一度でも運動時間の確保
- 運動で得られるメリットは計り知れない
疲労が溜まると、休日は寝ていたりゴロゴロしてしまうことも多いですよね。人によっては、友人とお酒を飲んだりすることも多いでしょう。
そんな貴重な休日の一時間だけでも、運動を取り入れることが大切です。なぜなら運動をすることによって、得られるメリットは数多くあります。
まずは、疲労臭の原因にもなる肥満を解消すること。
- 汗をかくことによっての汗腺の強化
- 気分転換によるストレス解消
- 疲労感で寝つきがよくなる
- 疲労回復
まだまだ沢山あります。本当に挙げたらキリがないほどに、カラダに多くのメリットを与えてくれます。
疲れたときは休むべきですが、軽く運動をすることは積極的休養といい、逆に疲れをとることにもつながると言われています。
少しの時間でいいので、運動によるストレス解消の時間を確保しましょう。
食生活の見直し・生活習慣の改善
ココがポイント
- 汗は食事によって作られる
- アルコールも適度にする
次に生活習慣の改善も重要です。食生活はとくにカラダから発するニオイに直結するもの。
人間のカラダは当然、食べたものによってつくられています。
刺激の強いものやニオイの強いものは、それが汗となりニオイとして、影響を与えるものです。とくに脂っこい食事や動物性たんぱく質の多い肉中心の生活は、体臭を強くしてしまうため、強いニオイを作り出す原因となるでしょう。
- 刺激やニオイの強いもの
- 脂っこい食事
- 動物性たんぱく質の多い食材
野菜や和食中心の生活に切り替えることで、驚くほどにニオイの変化が自分でも感じることができますよ。
野菜や和食中心の食事は、食物繊維が多く含まれているので、腸内環境改善にもつながります。
腸内環境の改善は便秘解消や疲労臭の軽減にもなるでしょう。またアルコールなども、飲みすぎないようにすること。
ただし、極端な制限や節制はストレスにつながります。
ムリなく長続きさせるためにも、たまには息抜きの日をつくりましょう。休息日をつくることで、モチベーションを上手く保つことができるので、自然と長続しますよ。
消臭!足の臭いにも!制汗剤やデオドラントを使う
ココがポイント
- 臭いが発生する前に消臭予防
- 汗をかいたらこまめにふき取る
最後に忘れていけないのが、制汗剤やデオドラントをつかうことです。日頃の生活習慣がかわったら、最後にニオイを抑えることで仕上げましょう。
ニオイというのは、いつ発生するか分からないもの。
とはいえ、たいてい自分自身でニオイの異変に気づくのは、ある程度の時間が経ってからのケースが多いですよね。
なので、日々対策をおこないながら、ニオイが発生する前に消臭対策をおこなうようにしましょう。
こまめな汗の拭きとりと、日頃の消臭対策を徹底することが、なにより大切ですよ。制汗剤やデオドラントは持ち歩くことで、塗り直しなどをおこないましょう。
疲労臭もわきが対策も日々の積み重ねと継続がカギ
一日や二日であれば、誰でもできるものですが、それでは意味がありません。気を抜くと「あの人クサいね」のレッテルを張られてます。
大切なのは継続的に日々の対策をおこなっていくことです。とはいえ、疲れたときは休んでもいいですし、何もしないで息抜きをすることも大切。
ムリなく継続していくことで、自然と生活の一部となって長続きしやすいです。
日々の小さな積み重ねが、あなた自身のニオイを作りあげます。そしてニオイが作るイメージが、あなたにポジティブな出来事を与えてくれるでしょう。
理想ではなく、実際にポジティブな体験がなんどもありました。
ニオイは人の記憶に残るもの。これは人間の誰もが持つ仕組みのひとつです。日頃から意識していきましょう。
体臭対策が終わったら、次は口臭対策もおこなっておきましょう。詳しくはこちらの記事にまとめてみました。
モテる男女は常に持ち歩く!出先の緊急時にも対応できる口臭グッズ
今回のまとめ
冒頭でもお伝えしましたが、疲労臭は男性だけのものでなく、女性にも注意が必要です。
一般的に女性は、男性に比べると皮脂が少ないといわれています。
しかし、加齢による女性ホルモンの減少と男性ホルモンの増加が起こり、男性と同様に皮脂を分泌します。
ホルモンバランスが逆転することにより、女性にも身近な問題として起こりやすいでしょう。性別に関係なく、疲労臭はつきまとってしまうもの。
繰り返しになりますが、自分は大丈夫、その過信が気づかぬうちにニオイを発していることは、よくある話です。
しっかりとケアを行って、自分自身のニオイ対策を行うようにしましょう。
あなたの悩みがひとつ消えますように。最後まで読んでいただき有難うございました。